◇「黄金のメロディ マッスル・ショールズ」初回上映トークショー~カントリー・ソウルのゆくえ
【About Muscle Shoals : Country Soul】
カントリー・ソウル。
個人的には、日本で公開されたことだけでも嬉しい映画『黄金のメロディ マッスル・ショールズ』だが、その初日初回上映後にピーター・バラカンさんと30分程度のトーク・ショーを行った。
上映後の簡単なもので、まあ、話は尽きない感じがしたが、最後質疑応答で、一番前に座っていた市川さんからの質問で、「ポスターのアーティストの順番で、なんでウィルソン・ピケットはそんなに下なんですか。なぜ、キャンディ・ステイトンの名前がないのか」というのがおもしろかった。
映画会社の担当は海外とのやりとりで、いろいろ制限がある、という説明だったが、ピーターさんは「知名度ですよ、知名度じゃないですか」と解説し、会場の笑いを誘った。
僕はマッスル・ショールズで生まれる数々のソウル・ミュージックの名盤のバック・ミュージシャンがなぜ白人なのかということに、以前から興味があったので、その仮説をちょっとしゃべってみたが、あまり受けなかったようだ。そこから発展して次の段階の発言も用意していたのだが、あえなくボツ。(笑) またどこかで機会があれば、しゃべるなり書くなりしてみよう。
パーシー・スレッジが予告編の中でも「俺のバック・ミュージシャンがみんな白人だなんて、誰も信じなかったよ」と言う通り、当時このバックが全員白人だったこと自体が「大事件」なのだ。
この点に関して、ピーターさんは、グラディス・ナイトの「ミッドナイト・トレイン・トゥ・ジョージア」の例をあげ、あの作者、ジム・ウェザリーは白人で元はカントリー曲。カントリー(白人)とソウル(黒人)は同じようなものという説明をされた。同じカラオケで白人が歌えばカントリー、黒人が歌えばソウルになる、と付け加えた。まったくおっしゃる通りで、カントリー曲を歌うソウル・シンガーも、その逆もある。これは僕も1970年代から感じていた。
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このところ、映画『マッスル・ショールズ』にもでてくるアーサー・アレギザンダーのベストCDを2枚ほどアマゾンで入手して聞いているが、このカントリー・ソウルというテーマはここ数週間、僕の中でちょっとしたマイ・ブームだ。
ちょうど去年ご紹介したエルヴィス・プレスリーがあこがれ、真似をしたというロイ・ハミルトンもこの路線で、ロイ・ハミルトン→アーサー・アレギザンダーという点が線につながりつつある。
ロイ・ハミルトンについての記述
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-11513410361.html
この『黄金のメロディ マッスル・ショールズ』は、いろいろな意味で、興味を沸かせられる映画だ。
■イヴェントの模様をウェッブサイトで書いていただきました
http://www.cinematoday.jp/page/N0064574
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今日はエタ・ジェームスのマッスル・ショールズ録音集もご紹介
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