◆○ジミー入枝さん、アジア最古ドゥーワップ・グループ、キングトーンズへ入門

◆○ジミー入枝さん、アジア最古ドゥーワップ・グループ、キングトーンズへ入門

【The Road To The King Tone】

手紙。

先日の白川会に現在日本ドゥーワップ界最古のキングトーンズのリード・シンガー、内田さんのピンチヒッター的存在となっているジミー入枝さん。実質的には現在のキングトーンズのリード・シンガーの重責を担っている。白川会で彼がグループと接点をもつことになった経緯を話してくれたので簡単にまとめてご紹介しよう。

ジミー入枝さん（1972年10月1日生まれ＝この10月1日はダニー・ハザウェイと同じ）はテレビで見たキングトーンズ、さらにシャネルズ、ラッツ＆スターにあこがれ、ドゥーワップ・グループを目指すようになった。1988年10月、地元鹿児島で友人を集めて結成したヴォーカル・グループは、その名も「ジミー入枝とザ・キングタウンズ」。

そして、彼は1989年3月、キングトーンズの事務所に自分の歌をカセットに録音し、「弟子入りしたい」という手紙を送った。するとその住所がリーダー内田さんの自宅だった。「何もしてあげられないですが、来る分にはかまわない」との返事。しばらく内田さんとジミーさんは手紙でのやりとりをする。その後ジミーさんは地元で大学に進学。

初めて実際に会うのは1990年8月8日、ジミーさんたちが「ヤマハ・ティーンズ・ミュージック・フェスティヴァル」（中野サンプラザ）に参加し、その楽屋に内田さんが訪ねてきてくれた。

大学4年の1994年6月。キングトーンズが横浜フライデイでライヴを行ったとき、ジミーさんははるばる鹿児島から見に行き、ここで飛び入りで「グッドナイト・ベイビー」を歌った。

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上京帰郷。

初めて会ってから5年。1995年春、地元の大学を卒業後、意を決して上京。キングトーンズのバンドのドラマー、寺本修さんのバンドボーイとなった。当初内田さんには、「とりあえず2年やってだめだったら次のことを考えろ」と言われ、バンドの雑用をしていた。ただ、キングトーンズがリハーサルをするとき、内田さんが本番まで声をセイヴするために、そのパートを担当した。つまりリハーサルではキングトーンズのレパートリーをリード・シンガーとしてどんどん歌うようになったわけだ。内田さんも、彼の声や歌い方が似ていることを認識し始める。

しかし、1997年春、2年経ったが特にこれといったブレイクもなく、またその前に1996年、ラッツ＆スターの再集結の様子を見て、自分なりに考えることが生まれ、鹿児島に戻り、そこから発信していこうと決心、鹿児島に帰郷。地元のライヴハウスなどで地道に活動を続けた。

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代打。

それから7年、2004年、内田さんが倒れたために、内田さんの希望でピンチヒッターとしてジミーさんが呼ばれる。こうしてジミーさんは、内田さんがステージに立てないときに、代役としてステージを務めることになった。2005年から2007年まで3年間、キングトーンズはフジロック・フェスティヴァルに登場。観客の多くは生のキングトーンズを初めて見た。このときは、内田さん、メンバーと同じ衣装を着てステージに立ち、リード・パートを手助けした。プラターズの大ヒット「煙が目に染みる」を歌い終えると師匠の内田さんは「ジミーもここまで実力がついた歌手になったんだなあ。僕の次だと思ってます」と語ったという。こうして現在もフィーチャリング・シンガーとして内田さんの代役を務め、キングトーンズの歴史の一部を作っている。

今回参加されたキングトーンズ・オリジナル創設メンバーの成田さんからも、「若いけれど、いいんだよ」とお墨付きをもらっている。本人はあまりに好きすぎるグループのリード・シンガー役を演じていることの重責は十分に感じている。「どうしたって、みなさんはオリジナルの内田師匠の声を思い浮かべるわけです。ですから、その足元にも及びませんががんばります」と言う。

成田さんは、1960年から始まったキングトーンズは、「日本で唯一最古のドゥーワップ・グループですね」と言う。すると、周囲からアジア最古じゃないか、との声が。

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発祥地。

テレビで見てあこがれたグループに手紙を書き、弟子入りを志願。念願叶って弟子入り。しかし、グループに加入することはなく、帰郷。だがリーダーが倒れたことによってピンチヒットとして声がかかり、夢の共演を果たす。まさに夢が実現した形だ。

ジミーさんは今回白川会に参加するだけのために、鹿児島からはるばるやってきた。彼はラッツの佐藤善雄さん、キングトーンズ成田さん、俳優光石研さん、ライムスター・マミーDさんら多くの人と談笑。下北沢からの帰りのタクシーでは善雄さんの横に座っていたという。それは夢のような時間だったと振り返る。彼は蒲田大森近辺に宿を取っていたが、それはかつて20年前、東京にやってきたとき、そこに住み、そこが東京ドゥーワップの発祥の地だと考えたからだ。

東京滞在最後の朝、ジミーさんは蒲田駅前から東邦大前、大森駅前、大井町駅とドゥーワップ・タウンを自身で歩いて東京ドゥーワップ・ロードを踏みしめた。

http://www.dailymotion.com/video/x667a0_the-king-tones-good-night-baby_news

The King Tones_Good Night Baby 投稿者 jrapaka2

https://www.youtube.com/watch?v=kAoBhqu6Ssk

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■ジミーさんブログ

2015年2月27日付け
http://blog.mbc.co.jp/doowop/2015/02/post-2221.html

ウェッブ
http://jimmykingtowns1988.synapse-blog.jp/

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キングトーンズ