◎リヴ・ウォーフィールド~プリンスの薫陶を受けてハイ・エナジーなロックン・ソウルを披露
【Live Review: Liv Warfield : Half & Half Pizza Of Soul & Rock】
ハーフ&ハーフ。
ティナ・ターナー、ジャニス・ジョプリン、シャカ・カーン、エタ・ジェームス…。過去のパンチのあるシンガーを彷彿とさせるシンガー、リヴ・ウォーフィールドが初来日。
プリンスのバックバンド、ニュー・パワー・ジェネレーションのメンバーでもあり、自身のバンド「ブラックバード」を率いて派手なライヴを見せた。
何より、ギターがシャーデーなどのバンドに在籍したライアン・ウォーターズ、ベースがスライ&ファミリー・ストーンやホワイトスネイクに籍を置いたユーライア・ダフィー。ロック色が強いながらも、ソウル、ファンクの雰囲気も持つ。
初めてライヴを見た第一印象は、その素晴らしい力強い歌声だ。前述の過去のシンガーを思わせ、ブロンドのショートヘアは、ラロミー・ウォッシュバーンやマザーズ・ファイネストのジョイス・ケネディー、マクサン・ルイスらのロックン・ソウルな女性シンガーあたりを思わせる。
このパワー炸裂の歌声にはしびれた。
まさにロックン・ソウル・ヴォイス。ちょうど、ロックとソウルのハーフ&ハーフのピッツアの様だ。彼女にはロックとソウルのDNAがほぼ同数いるかのように思えた。ロックでファンクで、ソウルで、という感じだ。ちょっとだけロックの要素が強いかな。
パワフルなヴォーカルも強力だったが、バンド陣も実に強力。ギターとベースでロックをリードするかと思えば、ドラムスとキーボード、オルガンでソウル、ファンク色を強める。ロックとファンク、ソウルのバランスが微妙におもしろい。
アル・グリーンの「ラヴ・アンド・ハピネス」では張りのある声と南部ソウルっぽい曲調とが混ざり合い、とても印象に残った。
ただ関係者によると、日本ではロックっぽいサウンドのほうがソウルっぽいサウンドより今の若い人に売れるそう。なので、このリヴは若い人に売れそうな気配だ。
僕は個人的には実にオールド・ソウル・マナーなバラード「ソウル・リフテッド」「ラヴ・アンド・ハピネス」そして、ブラックスポロイテーション映画『クレオパトラ・ジョーンズ』のイメージから作ったという「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」が印象に残った。
僕にはアース・ウィンド&ファイアーのバラードが思い浮かんだ「ソウル・リフテッド」などの感じがすると、うまくそっちに進めばひょっとしたらグラディス・ナイトのような大きなシンガーになれるかもしれないと感じた。
プリンス好き、ロックぽいサウンドが好きな人にはお勧めだ。
プリンスがエグゼクティヴ・プロデューサーを務めた2作目『アンエクスペクテッド』は、さすがにプリンス色もあり、ひじょうにいいでき。
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なんとギターのライアン・ウォーターズは、日本のTOKUのアルバムにもレコーディングで参加。この日TOKUも会場に姿を現し、ライアンを紹介してくれた。TOKUがレコーディングしていた頃はアトランタに住んでいたが、現在はシアトル在住。その昔、オレゴンに住んでいてリヴと知り合った。彼は一時期シャーデーのツアー・ギタリストを担当していた。
クリス、タロン、アシュリーはみなオレゴン在住。ベースのユーライアはオークランド出身でなんとブレンダ・ヴォーンらと古くからの知り合いだ。すべてそういう意味では、オレゴン・コネクションだ。
セカンド終了後は、サイン会。バンドメンバーもでてきて、ファンの人たちと気軽に話をしていた。
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この日午後、リヴに小一時間ほど正式にインタヴューした。この詳細は後日ご紹介します。
ところで、リヴ・ウォーフィールド、本名がオリヴィアだから、短くなってみんなからリヴと呼ばれる。コネタでした。
■MEMBER
Liv Warfield(vo) リヴ・ウォーフィールド(ヴォーカル)
Ryan Waters(g) ライアン・ウォーターズ(ギター)
Uriah Duffy(b) ユーライア・ダフィ(ベース)
Chris Turner(key) クリス・ターナー(キーボード)
TaRon Lockett(ds) タロン・ロケット(ドラムス)
Ashley Minnieweather(back vo) アシュリー・ミニーウェザー(バックヴォーカル)
■セットリスト 2015年3月27日(金)@ブルーノート東京
リヴ・ウォーフィールド
Setlist: Liv Warfield
Show started 19:01
01. Save Me
02. Catch Me If You Can
03. The Unexpected
04. Not Givin’ Up
05. Soul Lifted
06. Embrace Me
07. Love & Happiness [Al Green]
08. Bass Solo: Funk Jam (Liv off stage)
09. Crazy [Gnarls Barkley] (Ashley sings)
10. Why Do You Lie (Liz came back on stage)
11. Blackbird
Enc. Them Changes [Buddy Miles]
Show ended 20:12
Second set
Show started 21:30
01. Save Me
02. Catch Me If You Can
03. The Unexpected
04. Not Givin’ Up
05. Soul Lifted
06. Embrace Me
07. Bass Solo: Funk Jam (Liv off stage)
08. Crazy [Gnarls Barkley] (Ashley sings)
09. Them Changes [Buddy Miles] (Liz came back on stage)
10. Why Do You Lie
11. Blackbird
Enc. You’ve Got The Love [Rufus]
Show ended 22:54
(2015年3月27日金曜、ブルーノート東京、リヴ・ウォーフィールド・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Warfield, Liv
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