◎ボビー・マクファーリンとランチ (パート1)
【Lunch With Bobby McFerrin (Part 1)】
スシ。
ルイス・ケイトーと知り合ったのは2010年11月、彼がフィリップ・ベイリーのソロ・ライヴでドラマーとして来日した時だった。その前に、トクに紹介されていたかもしれない。
そのルイス・ケイトーがマーカス・ミラーのドラムスで来た時、じゃあ、こんどボビーで来たらランチでもしよう、ということになって、結局ボビーの最終日、帰る前日にランチとなった。彼の友人が2-3人ジョインしたいということだった。当初は、いつもの東京一番ソウルフル・ハンバーガー、フランクリン・アヴェニューを提案したのだが、なんとルイスが「スシがいいっ」ということでスシに。
じゃあ、築地に行こうと思い、いろいろ調べているとランチは大方予約を取らない、人気店は相当並ばないとならない、でちょっと困った。何しろ、当初は1時ホテルピックアップが先方の都合で2時ピックアップになり、4時半までには戻らないといけない、からだ。
並ぶ店はダメ、予約受けてくれるところが、いい。だが、人数は不明。そこで思いついたのが、何度か行っていて、そこそこ人数が座れ、まあまあリーズナブルでおいしく食べられる「すしざんまいの奥の院」という店。すしざんまいは、例の初売りマグロを必ず落とす店として有名な名物店。いくつか同店はあるが、ここの奥の院というのはちょっと一本道を入るところにあり、並ぶまではいかない。予約もできたが、予約なしでも2時半なら大丈夫、とのことでここになった。
2時ちょうどにホテルのロビーに行くと、ルイスが。そしてそこにボビーと娘さんのマディソンまでいる。「あれ?」と思ったら、ルイスがボビーを僕に紹介してくれた。
ちょうど彼がロビーにでてきたらボビーとばったり会って、どうするんだ、というと、ボビーも「寿司を食べに行こうと思っている」というので、「僕たちも築地に寿司を食べに行くから、一緒にどうだ」となり、じゃあ行きましょう、とあいなった。
「ナイス・トゥ・ミート・ユー、アイム・ア・ビッグ・ファン・オブ・ユー・・・。1990年の初来日、2004年、2008年と見ています」なんといっていいかわからず一瞬にして焦った。ボビーも来るの? なんというサプライズだろうか。
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お好み。
僕を含めて6人になったので5人定員の僕の車だけでは行けないので、タクシーを1台拾い2台に分乗して築地に向かった。僕の車にはルイスとサウンド・エンジニアのダン・ヴィカリが乗った。タクシーには一応用意しておいた場所の地図を渡し、僕のあとについてきてくれるように伝え出発。意外と道が混んでいたが、20分程度で到着。
カウンターかテーブルかで、テーブルがご所望ということでテーブルに。
ルイスは六本木の同店に来たことがあったようで、「まぐろざんまい」セットを、ボビーとマディソンはメニューを見つつ、お好みをオーダーしているではないか。「すしは大好きなんですか?」と尋ねると「大好き」とボビー。
オーダーした大トロが来て、一口手でほおばると、「melted(とろける)」。「アメリカじゃ、こんなにおいしいスシはなかなか食べられない。なんとかロールなんか、こんなに素材がフレッシュじゃない…」と言いながら二貫目へ。
ボビーはソフトスポークンで割と声が小さい。
ルイスは最初の「マグロざんまい」を平らげ、追加でお好みに行っている。
ルイスが若いブラザーがしゃべる新しいスラングのような新しい言葉について話をしていて、ボビーがそれをゆっくり聞いていた。ちょっと意味がわからなかったのだが、隣のトムにこのフレーズ知ってるか、と尋ねると、彼も聴いたことがない、と言っていた。そのフレーズを僕も忘れてしまったのだが。ボビーは静かに食べながら、みんなの話を聴いている感じだ。
それにしても、メニューに小さな字だったが全部スシの種類が英語で書かれていて助かった。(笑)
食事が終わり、ホテルに戻ることに。そして、帰りは僕の車にボビーとマディソンが乗ることになった。ボビーが僕の車に乗る! 緊張はマックスになった。
(明日のパート2へ続く)
助手席にボビーが乗ることになった僕の車。はたして、ホテルまで会話はもつか?
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2014年にニューヨークで行われたライヴ。今回の『スピリチューオール・ツアー』のフル・サイズのもの
(約1時間57分)
https://www.youtube.com/watch?v=nlS223mciqY
少し解説すると、1時間24分くらいあたりステージにあげられる二人の男性は、彼との会話ででてきたボビーの息子、テイラー(長男)とジュヴォン(次男)。ジュヴォンはちょうど今は終わっているブロードウェイ・ミュージカル『モータウン』に出演していた。そこで「マイ・ガール」の一節を。このコンサートをやった2014年にはちょうど『モータウン・ミュージカル』をやっていたのだろう。
ヴォイス・パーカッションをやっているテイラー・マクファーリンは、自身のアルバム『アーリー・ライザー』を出した。ここにはロバート・グラスパー、エミリー・キング、そして父ボビーも参加している。娘のマディソンを含め、ボビーと子供たち3人が共演、まさに「ファミリー・アフェアー」になっているわけだ。
今回のツアーは、これを中心にバンドとともに世界を回った。
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ENT>ARTIST>McFerrin, Bobby