◎『テラオカ・ミュージック』~今年寺岡店長が購入したソウル・シングルスを聴く
【Yoshioka On Teraoka Music】
恒例。
一年ぶりにおじゃました『テラオカ・ミュージック』。結局7曲かかりました。
いやあ、実際アナログ・プレイヤーで針の音がぷちぷちいってから曲がはじまるのは、実に楽しい。アナログの音は、やはりやわらくやさしく、そして、ソウルがあふれている。
期間限定で、サウンドクラウドにアップしました。(約60分)
https://soundcloud.com/user-114349988/teraoka-music-2015-12-29-7inch-soul-singles-teraoka-have-bought-2015
■セットリスト@テラオカ・ミュージック、インターFM、2015年12月29日火曜、夜10時~11時
01. Money – Barrett Strong
02. You’re So Good To Me – Curtis Mayfield
03. Here’s Where The Love Is - Bobby Wilson
04. Laughter In The Rain – Lea Roberts
05. Ain’t No Stoppin Us Now – McFadden & Whitehead
06. Heaven Only Knows – Love Committee
07. All I Ask – Adele
上記のうち、アデル以外の6曲を含む候補シングルのリストを事前にもらっていて、それらから時間に応じてかけていくスタイル。今回はそれほどアーティストが難しいものがなかったので、わりとしゃべりやすかった。(笑)
ボビー・ウィルソン、チェイン・レーベル盤
寺岡さんのレコードは、すべてヴィニール袋に丁寧に収められている
この日はかけられなかったエグゼクティヴ・スイート
しかし、今回リサーチしていて驚いたのが、3曲目にかけたボビー・ウィルソンがすでに死去していたこと。またこれまで誕生日もわからなかったので、死亡記事にそれがでていて判明した。
ちなみに、ボビー・ウィルソンは1942年4月17日ニューヨーク生まれ、2009年11月13日に67歳で死去していた。オンエアではオハイオ州生まれと言ってしまったが、正確にはニューヨーク生まれで、オハイオ州デイトンで死去した。
かけたシングル盤は1973年のものなので、31歳前後のもの。これは、モータウンで仕事をしていたヴァーノン・バロックというアレンジャー/プロデューサーがプロデュースしたもの。ヴァーノンはけっこう有名で、デトロイトをベースにしていたときに、ヤングハーツ、リヴィン・プルーフ、ウィ・ジー、さらに、ニューバース、ラヴ、ピース&ハピネスなどをてがけてきたプロデューサーだ。
ここでかけたシングル盤のチェイン・レーベルは、ひょっとすると、ヴァーノンが始めたレーベルで、その配給だけをマイアミのTKに頼んだかもしれない。
だが、チェインから出して小ヒットになり、ブッダ・レコードがこの全米発売権を取り、シングル、アルバムを出した。
P&C Records (2013-04-02)
売り上げランキング: 378,376
CD Baby (2008-03-18)
バレット・ストロングの「マネー」は、アンナ盤をかけていた。ベリー・ゴーディーが作って当初はタムラ・レーベルで出したが、なかなか火が付かずお姉さんアンナ・ゴーディーがやっていたレーベル(チェスが全米配給)に配給をまかせた。これはそのアンナ盤。オリジナルのタムラ盤は相当な値が付く。
次にかけたのが、カーティス。
カーティスは下記アルバムが、ちょっと値段が高すぎ。いずれ再発か、値段が下がるのを待ちましょう
Charly (1994-11-03)
売り上げランキング: 242,513
リー・ロバーツ盤がアルバムがアマゾンになかったので、オリジナルのニール・セダカ盤。
ニール・セダカの「ラフター・イン・ザ・レイン」
Universal UK (2010-03-30)
売り上げランキング: 118,242
マクファーデン&ホワイトヘッドについては、弊著『ソウル・サーチン』での第一章に詳しいが、本がちょっと値上がりしていて心苦しい。電子書籍もあるが、7章のうち4章しか電子書籍化しておらず、このマクファーデンたちはまだできていない。
SMJ (2010-05-26)
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マクファーデン&ホワイトヘッド・ストーリーは、こちらに詳細が。ただいまちょっと値上がり中。
ラヴ・コミッティーもものすごくいいフィラデルフィアのグループ。
そして、最後に今年の一曲を選んでください、ということだったので、レイラ・ハサウェイのライヴとアデルを持って行ったが、結局、アデルに。ブルーノ・マーズも曲作りに参加、キーボードはグレッグ・フィリンゲインズのもの。これは、来年シングルカットされれば、「ハロー」に続く大ヒットになると見ているのだが、果たして。
Columbia (2015-11-20)
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XL Recordings (2015-11-24)
売り上げランキング: 37
そして、まるでソウル・バーでの話をそのままラジオ番組にしたようなこの回にドンピシャの『東京ソウル・バー物語』(高畠保春・著)をリスナーの方に抽選で1名にプレゼント。
寺岡さん、そして、スタッフのみなさん、今年もお招きいただきありがとうございました。また来年。

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