〇何歳頃聞いた音楽が一番人生で影響を与えるか
【How Old Were You When Music Impact On Your Life The Most】
影響。
おととい(2018年2月20日)、おもしろい記事をみかけたのでツイートしたところ、けっこういろいろな反応がきたので、もう少し掘り下げてみることにした。題して「何歳で聴いた音楽が、その人の音楽人生を決定づけるか」。
17:10 - 2018年2月20日
人生でもっとも好きな音楽が形成されるのは、女子13歳、男子14歳頃に聴いたもの、という調査推測結果。スポティファイが1960年代から2000年代にかけての楽曲を何歳の人たちが多く聴いているかから推定。ただし日本は音楽に触れるのが遅いから少し後ろにずれ込む気がする→
ニューヨークタイムズの元記事 2018年2月20日付け
The Songs That Bind
Seth Stephens-Davidowitz
Seth Stephens-Davidowitz FEB. 10, 2018
ニューヨーク・タイムズ紙2018年2月10日付けに掲載された記事だ。
(グラフ)(左)女性13歳ピーク (右)男性14歳ピーク
(正しいグラフは、リンク記事をごらんください)
ツイート上でのみなさんのそれぞれの反応はぜひ僕のツイートを辿ってみてください。検索で @soulsearcher216 をいれると、ざっとでます。
1960年から2000年代にかけての主な楽曲をよく聞いている人たちの年齢を調べ、それらが何歳くらいのヒットだったかを調べて、その人の音楽的嗜好がいつ頃形成されたかを推察するというもの。
たとえば、Aという1985年のヒットを一番聴いている年齢が今、48歳だったら、その人は1970年生まれで、15歳のときに聴いていた、それを今もっとも聴いている、ということから推計するもの。そうしたものを無数の楽曲で調査してそれをまとめた。
すると、女性はそのピーク影響年齢が13歳で、男子は14歳だという結果が出た。
記事によれば、たとえばレディオヘッドの「クリープ」(1993年)という25年前の曲は男性では人気164位で、現在38歳の人がよく聴いている。しかし28歳の人、48歳の人たちのあいだではトップ300にも入らない、という。つまり、この曲について調べると、13歳のとき(38歳の人の25年前)にもっとも影響を受けたという見立てができる、というわけだ。
これらはスポティファイでかかっているたくさんの曲の属性(年齢・男女別)を調べ、そのビッグデータをまとめると、グラフ化できる。
この結果、たとえば、男性の場合は13歳から16歳までに聴いた音楽を今でもよく聴いている、つまり、その時代に聴いた音楽がもっともその人の人生に「はりついている=bindしている」と言える。
またヴァレンタインズ・デイを祝うために聴く曲は、30歳の人はビヨンセの「クレイジー・イン・ラヴ」(2003年=15年前、今30歳の人は15歳)、45歳の人はヴァン・ヘイレンの「ホエン・イッツ・ラヴ」(1988年、今から30年前、その頃15歳)、60歳の人はマーヴィン・ゲイの「レッツ・ゲット・イット・オン」(1973年、今から45年前、今60歳の人はやはり15歳)ということになる。
つまり、13~16歳で聴いて染みついた楽曲は、50、60になってもずっと聴くというわけだ。
That's The Way Love Goes (1993) highest rank is among age 35 (11 at song's released)
(middle) Just Like Heaven, The Cure, 1987 Women age 41 (11 at release)
(right) Oh, Pretty Woman, Roy Orbison, 1964 Women age 69, 17 at release
下の青いグラフ
Truly Madly Deeply, Savage Garden, 1997, men age 38. 18 at release
(middle) Crazy Love, Van Morrison, 1970, men age 63, 16 at release
(right) I Can't Stop Loving You, Ray Charles, 1962, men age 72, 17 at release
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振り返って自分のことを考える、1955年うまれの僕はやはり高校時代15歳~18歳くらいが一番印象に残っているかな。ただ、僕はもう少しスイートスポットの期間が長く、1968年くらいから1978年、あと、1980年代中期もひじょうに好きで、そういうピークがふたつ、あるいは90年代にも気に入っているものはあるので、3つ、4つあるような気もした。あんまり一般的ではないかもしれない。
と思っていたら、「ソウル・サーチン・ラウンジ」の1月回にも登壇いただいたグラミー・ウォッチャーでもある音楽愛好家の阿多さんは、「僕の場合は一般的ではないかもですが、12-18歳、20-22歳、27-29歳、36-45歳のタイミングで新しい音楽志向を開発した気がします(^^)」とツイートしてきた。これも、ある意味、すごい。
一般的に言って、多感な十代に聴いた、触れた音楽はその後もずっとその人の音楽人生の礎になることはまちがいないようだ。
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