◎ ニック・ウェスト・ライヴ~プリンスとジョン・ブラックウェルに捧げて
【Nik West : Stage Tribute To John Blackwell And Prince】
捧げる。
プリンスに気に入られた女性ベース奏者、ニック・ウェストが2014年2月、2016年6月に続いて3度目の来日。
ニックは、今回のオファーを東京のブルーノートから受けたときに最初は断ろうと思ったという。それは前回の来日時にこのステージで、一緒に来たドラマーのジョン・ブラックウェルの脳腫瘍が見つかり、最終的に亡くなるという悲劇を体験していたからだ。
そして、日本の地に立ったとき、途方に暮れた、とインスタグラムに記している。詳細はこちら↓
2019/07/24
https://www.instagram.com/p/B0Q4m-3HGS6/
これにはメイシー・グレイが、「彼のためにプレイ(演奏)して、彼が客席にいるようにプレイして、彼をハッピーにさせるようにプレイして」と返事を書いている。
左からアンバー、デイヴィッド、ニック、ヒュービー
その難しいステージをニックは4回こなした。
僕は2日目セカンドを見たが、前回にも増して、ニックのベース奏者としての魅力が増していたような気がした。セットリストは下記を参照いただくとして、実に絵になるベース奏者だ。かっこいい。センターと両サイドのテレビモニターに事前に作ってきた映像を出し、ヴィジュアル的な魅力も十分。
今回はギター(ヒュービー、3回目)、ベース(ニック)、ドラマー(初)に2人のコーラス。前回まではニックの妹ニシェルが参加していたが、スケジュールの都合で来られず、また本当はキーボード奏者が来日予定だったが、ビザの関係で来られなかった。とはいえ、3人のバンド(ポリス・スタイル)でその音量は十分だ。
最初2曲をコーラスのアンバーとマイラが歌うが、アンバーはちょっと日本語を話す。父が米軍所属で沖縄に2年ほどいたためだという。一方のマイラは、テキサス州ヒューストン出身で父親が牧師で子供のころから教会で歌ってきた。今回見せたヴォーカルは迫力たっぷりだった。彼女に関してはまた別に記事を書こうと思う。
そして、二人が2曲をやったあと、「ミッション・インポシブル」のテーマで登場し、一気に「パープル・ユニコーン」へ。これはまだシングル配信だけしかされていないようだが、実にポップでキャッチ―。次作アルバムにも収録されそうだ。また、「ボトム・オブ・ザ・ボトル」も次作以降に収録される新曲だ。
バンドとしてのまとまりも、そして、そのグルーヴもフロアを立たせるに十分。ニックをセンターに、左右に女性コーラスを配置するその絵が実によかった。
プリンスと初めて一緒にジャムセッションをしたスライの「サンキュー」から、盟友、前回のドラマー、ジョン・ブラックウェルへのトリビュートは、ジョンの写真がスクリーンに映し出されなかなか胸を打たれた。
すでに次作はほぼレコーディングを終了しており、ツアー後、ミックスなどの最終作業をして完成させ、年内にはリリースのはこびとなりそうだ、という。
ニックは、6月7日に行われた「プリンス・フォーエヴァー」のイヴェントにビデオ・メッセージを寄せてくれたのでそのお礼も改めて伝えた。なんと、そのメッセージを録ってくれたタッキーさんが途中から見に来て、一緒に観戦した。
4回のステージを無事、ニックは成し遂げた。きっとジョンも見ていたことだろう。
ライヴ後はサイン会。その後は六本木に繰り出し、朝方近くまでジャム・セッションに興じた。このあたりは、実に元気でプリンスのDNAを受け継いでいるような気もした。
■過去関連記事
(1度目の来日)
ニック・ウェスト~初ライヴ~スター性十分の華ある佇まい
2014年02月14日(金)
https://ameblo.jp/soulsearchin/entry-11771519192.html
(2度目の来日)
ニック・ウェスト2度目の来日~ジョンはプリンスの思い出話を披露
2016年07月04日(月)
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ジョン・ブラックウェル、手術無事成功~メディカル・ファウンドを継続
2016年07月24日(日)
https://ameblo.jp/soulsearchin/entry-12183257183.html
ジョン・ブラックウェル43歳で死去~プリンスに愛されたドラマー
2017年07月06日(木)
https://ameblo.jp/soulsearchin/entry-12289966648.html
■セットリスト:ニック・ウェスト
Setlist Nik West, July 25, 2019 @ Bluenote Tokyo
Show started 21:01
01. Piece Of My Heart [Janis Joplin] –Amber Sauer sings
02. Hey Jude [Beatles] – Myra Washington sings
Nick West came on the stage
03. Mission Impossible [Lalo Schifrin]
04. Purple Unicorn (new)
05. Say Somethin’ ②
06. Bottom Of The Bottle (new)
07. Forbidden Fruit ①
08. Funk Medley : Give Up The Funk (We Want The Funk) [Parliament] / Flashlight [Parliament] / Funky Bass Battle
09. Thank You (For Letting Me Be Myself) [Sly & The Family Stone]
John Blackwell tribute:
10. Nothin To It - drum solo ~
11. Come Together [Beatles]
12. My Relationship ②
13. Head [Prince]
Enc. Kiss [Prince]
Enc. Happy Birthday to Myra & Hubie
Enc. Sex Machine [James Brown] / A riff of Jungle Boogie [Kool & The Gang]
Show ended 22:26
MEMBERS
Nik West(b,vo) ニック・ウェスト(ベース、ヴォーカル)
Hubie Wang(g) ヒュービー・ワン(ギター)
David Collum II(ds) デヴィッド・コラム II(ドラムス)
Myra Washington(dj, back vo) マイラ・ワシントン(dj, バックヴォーカル)
Amber Sauer(back vo) アンバー・ザウアー(バックヴォーカル)
(2019年7月25日木・ニック・ウェスト・ライヴ、ブルーノート東京)
ENT>MUSIC>LIVE>West, Nik
CDs
Purple Unicorn
NIK WEST (2017-09-04)
①
Just in the Nik of Time
Spectra Music Group (2015-09-18)
②
Say Somethin
Spectra Music Group (2016-07-22)
ENT>MUSIC>LIVE>West, Nik
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