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Channel: 吉岡正晴のソウル・サーチン
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◎松尾潔のメロウな夜間授業~R&Bの愉しみ~第一回(レポート・パート2)~ベイビーフェイスと

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◎松尾潔のメロウな夜間授業~R&Bの愉しみ~第一回~ベイビーフェイスと「メロウという名の魔法」~テンダー・ラヴァーズ(レポート・パート2)

 

【Mellow Night Class #1 : Babyface (Part 2)】

 

(昨日のこの記事の続き)

松尾潔のメロウな夜間授業~R&Bの愉しみ~第一回~ベイビフェイス~レポートパート1
2019年11月23日(土)

https://ameblo.jp/soulsearchin/entry-12546941152.html

 

 

入口には豪華なお花も

 

文学。

 

いろいろとその話をメモしていたのだが、書籍関連のものがいくつか。

 

最初に出た向田邦子に続いて、黒人作家リロイ・ジョーンズが書いた『ブラック・ミュージック』というノン・フィクション/エッセイ集の話。

 

ブラック・ミュージック (1968年)

リロイ・ジョーンズ

晶文社

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ここで、松尾さんがよく話す「チェンジング・セイム(変わりゆく変わらぬもの)」という章があり、その説明。

 

僕の手元にある著作『ブラック・ミュージック』(リロイ・ジョーンズ著、木島 始 (翻訳), 井上 謙治 (翻訳)、1969年11月10日初版、1973年3月10日六刷・晶文社)では245頁から299頁まで45頁にわたって約3万4千字でこの「変わってゆく同じもの」というタイトルのもと綴られている。

 

もうひとつ、本の話では、『罪と罰』が登場。同作の主人公ラスコーリニコフは正義のためなら殺人さえ犯してもいいと考えているような男で実際殺人を犯すのだが、結局、自首する。

 

という話を、「ベイビーフェイスの場合は、成功したから自首した」と解説したのだが、これが受けなかった。実は僕も最初に聴いたときにはよくわからなかった。

 

あとからメールで「あそこわからなかった」と言ったら、「あれは勇み足だったかな。根拠はないのに自信はある若者が犯しがちなアラガントな罪と、その罪滅ぼしについての喩えでした」との追い説明でやっと上記解釈ができた次第。(笑)

 

罪と罰〈上〉 (新潮文庫)

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ドストエフスキー

新潮社

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罪と罰〈下〉 (新潮文庫)

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ドストエフスキー

新潮社

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本や小説とR&Bを関連付けるのは読書家松尾さんのお得意な分野で、これらの「論」はあちこちの文章やトークでも披露されているので、この夜間授業でもこんごもたくさん出てくると思われる。

 

ベイビーフェイスのアルバムが先の雑誌のトップ100に入っていないことと関連して、なぜ彼が軽んじられるのか、しかし、一方でプロデューサーとしての評価は圧倒的で、グラミー賞「ベスト・プロデューサー」に4回選ばれている。このあたりについては、僕も少し意見があるので、また別稿に。

 

この「授業」の2日後に行われた「ラウンジ」でベイビーフェイスのバックダンサーも務め、公私ともに彼とも親しいユーコ・スミダ・ジャクソンさんが図らずも「ラウンジ」でベイビーフェイスの話をした。

 

それによると、ベイビーフェイスは「プロデューサーとしては大変評価されて嬉しいが、最近はアーティストとして(パフォーマーとして)もっと評価されたいと思っている」と吐露していたそうだ。

 

■ベイビーフェイスを育んだもの

2001.10.02

https://www.barks.jp/news/?id=52256021

(パソコンでごらんください)

ベイビーフェイスのインタヴューを交えたストーリー。

 

■松尾潔のメロウな日々 (SPACE SHOWER BOOKS)

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松尾 潔

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松尾潔のメロウな季節 (Rhythm & Business)

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松尾 潔

スペースシャワーネットワーク (2015-06-26)

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~~~

 

カウントダウン。

 

この日、一番受けていたのは、第二部最後に発表した松尾潔のベイビーフェイス作品ベスト10を、10位からカウントダウン形式で1位まで紹介するところ。これがなかなか盛り上がった。

 

一体何が一位なんだろうとKダブといろいろと喧々諤々言っていたのだが…。すでに10時を過ぎていて、おそらく終電などの関係でギリギリになっていたと思われる方が、2位の曲を聴きながら会場を後にしていて「1位は気にならないのだろうか」と気をもんだ。(笑)

 

どうやらこのカウントダウンは定番化しそうだ。

 

そして、日比谷からの帰り道、カーラジオからは『松尾潔のメロウな夜』。う~む、さっきまで目の前でしゃべっていた彼が、ラジオから同じ調子でしゃべっている。

 

次回は2019年12月16日(月)予約はまもなく始まります。来月は、「スティーヴィー・ワンダーとモータウン・レコード」。

 

ちなみに、昨日の小見出しに使った「ソウル・フード」はベイビーフェイスの元奥様トレイシー・エドモンズらが製作した映画『ソウル・フード』ともかけてあります。

 

ライヴ後、左からKダブさん、松尾さん、吉岡、林剛さん

 

~~~~

 

(再掲載)

 

当日松尾さんがかけた曲、セットリストは次の通り。ちょっと抜けてるかも。間違いあればお知らせください。修正します。

 

~~~~

 

■セットリスト

Mellow Night Class #01 setlist

Talk & DJ : Matsuo Kiyoshi

(一応かけたもの。BGMは一部)

November 18, 2019 @ Billboard Café & Dinning Hibiya

 

First set

 

Show started 19:36

M01  A Little Romance – The Boys

BGM  Superwoman – Karyn White

BGM  Everytime I Close My Eyes −Babyface

M02  On The Line – Michael Jackson

ended  20:36

 

Second set

 

started 20:56

M01  Hurt You – Toni Braxton & Babyface

M02  Water Runs Dry – Boyz II Men

M03 Superwoman – Karyn White

M04  Simple Days – Babyface

M05 Simple Melody (KC’s Be-Mellow Remix) – Jon B feat. Bootsy Collins

M06  Missing You – 平井堅Ken Hirai

M07  In The Mood – 久保田利伸Toshinobu Kubota

M08  Diggin’ On You – 安良城紅(BENI)

M09  Tender Lover – 田原俊彦 Toshihiko Tahara

BGM  You Make Me Feel Like Brand New – 田原俊彦

M10  In The Mood - Whispers

 

Matsuo Kiyoshi’s Babyface Mellow Top 10

10位から1位までカウントダウン。

 

10位 Water Runs Dry (Strat Mix) / Boyz II Men

09位  In The Mood / The Whispers

08位  They Don’t Give / Jordin Sparks

07位  Roses Are Red / Mac Band

06位  Right Down To It / Damian Dame

05位  Ready Or Not / After 7

04位  Whip Appeal / Babyface

03位  Exhale (Shoop Shoop) / Whitney Houston

02位  Rock Wit’cha / Bobby Brown

01位  Sweet November / The Deele

Show ended 22:37

 

(2019年11月18日、ビルボード・カフェ&ダイニング日比谷、松尾潔トークライヴ)

ENT>MUSIC>EVENT>Matsuo, Kiyoshi

 

 

 

 

 

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