★バーニー・ウォーレル、完全ソロ・ピアノ・アルバム登場
【Bernie Worrell Talks About His New Album】
ソロ。
パーラメント/ファンカデリックでおなじみのキーボード奏者、バーニー・ウォーレルが今年初め、まったくのピアノ・ソロ・アルバム『エレヴェーション - ジ・アッパー・エアソロ・ピアノ』をリリースした。
ファンク・キーボード奏者、バーニー・ウォーレルがスタジオでアコースティックのグランド・ピアノのソロ演奏を聞かせるという作品になっている。ファンク・キーボード奏者とはまったく違う顔を見せている。
完璧なソロ作品。こちら。
ELEVATION - THE UPPER AIRSOLO PIANO - (IMPORT)
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BERNIE WORRELL
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曲目リスト
1. In A Silent Way
2. I'd Rather Be With You
3. Alabama
4. Goodbye Pork Pie Hat
5. Light On Water
6. Ooh Child
7. Samba Pa Ti
8. Realm Of Sight
9. I Wanna Go Outside In The Rain
10. Wings
11. Redemption Song
いくつかのオリジナルとカヴァー集だ。
バーニーに語ってもらおう。
「これは、ビル・ラズウェルのアイデアだった。最初、ピアノだけっていうのは、躊躇したんだけど、ビルに押されて、結局やることにしたんだよ。(笑) 曲の候補はビルと僕で出して、そこから選んだ。全部テイク・ワンで録音した。
たとえば、『ウー・チャイルド』のオリジナルはファイヴ・ステアステップスだが、前向きな歌詞が今の時代にもあっているだろう。それから、オリジナルでは、Pファンクのドラマー、ジェローム・ブレイリーがプレイしていることもあって、選んだんだよ。
ボブ・マーリーの『リデンプション・ソング』は、僕がボブ・マーリーの大ファンだからね。いつでもレゲエは大好きだ。
オリジナル曲はすべてインプロヴィゼーションで録音した。僕は3歳半からクラシックのピアノを弾いていた。それからジャズ、ソウル、ファンクあらゆるタイプの音楽を演奏してきた。ファンクでもたくさんのインプロヴィゼーションがでてくるだろう。だからそういうのには慣れてるんだ。そのとき、その場で上から降りてくるものを指先に伝える。そして、プレイするだけだよ。
(カヴァー曲を)プレイするときに、その曲の歌詞を考えるかって? う~~ん、歌詞より、メロディー、サウンドを意識しているなあ。たぶん、歌詞も頭のどこか片隅にはあるのかもしれないけどね。
ふだん音楽ばかりやっているから、休みのときなんか、普通の日には音楽を聴かない。休みたいんだ。だから、自分の過去の作品もほとんど聴かないな。過去のものより、今のもの、これからのものに興味がある。
インプロヴィゼーションで作ると、間違いも間違いでなくなるんだ。ベースのヴィクター・ウーテンも『間違いも、アドリブでやっていれば、間違いじゃなくなる』って言ってた。その通りだと思うよ。
映画『リッキー&ザ・フラッシュ』で知り合ったメリル・ストリープにこのCDをあげたら、とても気に入ってくれ、ずっと聴いているって言ってくれた。癒し、リラックスできるって言ってた。
次は、バーニー・ウォーレル・ファンク・オーケストラの新作アルバムを作りたいと思っている。
その前に、イビサに行ってノーナ・ヘンドリックスのアルバム作りに参加する。」
僕はこのピアノ・ソロを聴いて、本当にアーティストを一つの枠にとどめてはいけないなあ、ということをつくづく感じる。彼はあらゆる音楽に興味があり、実際プレイできてしまうのだ。
このアルバムを聴くと、今は亡き、深町純さんのピアノ・ソロ、ピアノ・インプロヴィゼーション・ライヴを思い出す。
バーニー・ウォーレルのピアニストとしてのもうひとつの顔をごらんになってはいかがだろうか。